後悔先に立たず

メンテナンス(定期検診)

ある日の待合室です

 

偶然 久々にお知り合いの方々が集まったようで

まあ 賑やかなこと

「女三人寄れば姦しい」と言いますが

その日は倍の6人

診療室にまで笑い声が響き渡るほど

それはそれは賑やかでした

そのような状況ですから

聞く聞かないにかかわらず

話の内容が筒抜けに聞こえてきます

 

最初は再会の歓声とともに

お子様たちの近況報告

(どうやらお子様を介してのお知り合いで

同じ学校のお母さま方のようです)

「○○の仕事をしてたけど今は結婚して孫が何人いるのよ」

「××にいたけど市内に引っ越してしまって近くにいないの」 etc

お子様の近況報告が終わると

それぞれの思い出話

これがまた 大盛り上がりでした

その後

ご自分たちの近況報告

そして 場所柄か

何の治療でここへ(クリーン歯科)へ来ているのか

今の状態と今後の治療予定の説明などなど

ひとしきり話し終えた後

一人の人が

「子供には悪いことをしたと思っているのよ。

子供が小さい時に 自分がもっとしっかりしていれば

虫歯がないように育てられたのに

子供も虫歯が多くてね・・・

子供の虫歯は親が悪かったよね」

「私もそう思う」

「あの頃はそんなこと考えもしなかったけど

自分が入れ歯になってつくづくそう思う時があるのよ」

と先ほどの賑やかさが急にトーンダウン

その後 入れ歯になってしまったことへの後悔を

それぞれ述べ合った後ある人が

「だから これ以上悪くならないように

定期検診(メンテナンス)に今通うようにしているのよ

定期検診(メンテナンス)は大事よね」

ところが 賛同する人と 黙り込む人

黙り込むんだ人はメンテナンスに来られていない方々でした

しばし ばつの悪そうな空気が漂い

ある方の「遅くなったから 早く帰らないと」

という一言で 皆様お帰りになりました

 

2012年の少し古い記事ですが

PURESIDENT(プレジデント)という雑誌に

[リタイア前にやるべきだった 後悔トップ20]という特集があり

健康に関する後悔の1位が

歯の定期検診を受ければよかった ということでした

(55歳から74歳までの男女1000人のアンケート結果です)

50歳代までの多くの方の傾向として

痛くなったら歯医者に行くけど

痛くなくなったら途中で行くことをやめてその歯は放置

痛い歯のみを治療し虫歯があるのに痛みのない歯は放置

歯周病になっていても虫歯ではないからと放置

ブリッジを入れても歯間ブラシを使わずに汚れを放置

などなど

いろいろなことを放置されてしまう方が多いようです

その結果

櫛の歯が一本 しばらくして また一本と

徐々に抜け落ちてしまうように

歯も年月をかけて一本ずつ抜けてなくなり

ブリッジ→部分入れ歯

最終的に 総入れ歯

となってしまいます

 

 

入れ歯になってしまった時にやっと

食事時の不具合や不便さ

食べたいものが制限される

部分入れ歯を固定する金具が見えてしまい

見た目が悪いなど

改めて自分の歯のありがたさを痛切し

[歯の定期検診を受けとけばよかった]

言い換えれば

[もっと歯を大切にすればよかった]と思うのでしょう

 

年を取ったから 入れ歯になったのではなく

なるべくしてなったということです

 

入れ歯は昔と比べ格段に向上しています

クリーン歯科の入れ歯は

保険で作成しても 吸い付きがよいと

皆様がおっしゃいますが

ご自分の歯に勝るものはありません

若い頃よりしっかりと すべての歯と歯周病の治療を

最後まで行いましょうね

 

 

余談ですが

「姦しい(かしましい)」という字

女を3つ書きます

女三人寄れば・・・ ということ

漢字は表意文字

字のごとくです

面白いと思いませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よく噛める入れ歯 「コピーデンチャー」

コピーデンチャー 入れ歯

「コピーデンチャー」

クリーン歯科の入れ歯の作製法のひとつです

すでに入れ歯(義歯)をお持ちの方が対象となります

 

総入れ歯(総義歯)は吸い付きが悪く

使い辛いと 多くの患者様よりお聞きします

上の入れ歯は ある程度の吸い付きは得やすいのですが

下の入れ歯は 舌が動くことなどにより

吸い付きを得るのは 難しいものです

上下ともに総入れ歯ともなると

上の入れ歯がどんなに歯茎に吸い付いていても

下の入れ歯がガタガタと動くようでは

柔らかいものしか食することができません

しかし クリーン歯科ではそのような総入れ歯(総義歯)の方でも

よく噛める入れ歯をご提供できます

以前より クリーン歯科の入れ歯はよく噛める

と 患者様よりご好評を頂いておりましたが

作製方法を簡素化でき 来院回数と治療時間が

従来の方法より短くなるという利点があります

 

 

クリーン歯科での通常の入れ歯の作製は

1.個人トレーを作製するための型取り(概形印象)をする

2.出来上がった個人トレーで精密な型を取る(機能圧印象)

3.ロー堤と呼ばれる 蝋で出来た 入れ歯の土台(床)で噛み合わせの型を取り高さを決める(咬合採得・BT)

4.人工歯を並べた未完成の入れ歯を装着して高さ・歯の向きなどを確認する(試適・TF) 必要があれば修正する

5.完成

個人トレー

 被せ物などの型を取るには通常は既製のトレー(型を取る器具)を用いますがよい入れ歯を作るにはより精密な型を取ることが重要です

そのためには既製のトレーではなくその方だけに合ったトレーをオーダーメイドで作成いたします そのオーダーメイドで作成したトレーを「個人トレー」といいます (既製のトレーを使う歯科医院もあるようです)

 

このように最低でも完成までに5回はかかります

2・3は入れ歯の良し悪しを左右する大切な工程となるため

特に時間をかけ丁寧に行いますがその分どうしても

治療時間が長引いてしまいます

 

そこで【コピーデンチャー】という作製法を用います

名前のごとく デンチャー(入れ歯・義歯)をコピー(複製)します

今の入れ歯がとてもいいんだけど壊れてしまった

今の入れ歯に痛いところがある

下の入れ歯の吸い付きをよくしたい

同じものをもう一つ作りたいといった場合など

今お使いの入れ歯をもとに型を取り

新たに作製するという方法です

これにより時間のかかる2,3の工程が一回ですみ

しかも短時間で終わらせることができるようになり

患者様のご負担がかなり軽減されます

 

【コピーデンチャー】

1.使い慣れた総入れ歯(総義歯)を型取りをする器具(フラスコ)のなかに入れ樹脂(レジン)を流し1~2時間ほど硬化を待ちます

o-mi  ①ブログ2 o-mi ⑩ ブログ

型から外すと上のようなコピーデンチャーが出来上がります

o-mi ③ ブログ

2.コピーデンチャーをはめて噛み合わせたところです

歯の中心(正中)・形態が正確に再現されています

噛み合わせの平面(咬合平面)・噛み合わせなどをチェックし

必要であれば修正をします

次に 新しく作製する入れ歯と噛み合わせの型を同時に取ります

通常では精密な型を取るために個人トレーを作製するのですが

ここではコピーデンチャーを個人トレーとして用います

取れた型は技工所に出します

3.技工所より戻ってきた未完成の入れ歯を装着し

高さ・歯の向き・吸着具合を確認し必要があれば修正します

4.完成

o-mi ⑪ ブログ o-mi ⑫ ブログ

o-mi  ⑭ ブログ o-mi ⑬ ブログ 

お口を大きく開けた状態でも下の入れ歯が浮き上がっていません

この入れ歯は しっかりと噛める入れ歯です

食事を選ぶことなく大概のものを

美味しく食べられると患者様よりお聞きします

 

入れ歯(義歯)は歯科では難しい分野ではありますが

だからこそ 遣り甲斐もあると思っています

とても奥深く これで究極 とはなかなかいかないものです

常日頃 学習している時 患者様の顔が浮かんできます

「なんでも 美味しく食べられるようになりましたよ」

と もっと多くの患者様よりお声をかけていただきたく

今後も さらに 勉強・研究をし続けます

 

コピーデンチャーについては

海田町の ひまわり歯科にて実習を伴った講習会を行いました

しっかり噛める入れ歯が 短期間でできると驚かれたようです